1/26 (日)講演会「プラスチック問題〜環境にやさしい私たちの暮らしを考える〜」を実施しました!

   

1月26日(日)講演会「プラスチック問題~環境にやさしい私たちの暮らしを考える~」を開催いたしました。
参加者募集開始と同時に多くの方にお問い合わせを頂き,満員御礼で当日を迎えました。
皆様の素材「プラスチック」や「プラスチックごみ」「私たちができる取組」について関心が高いことが伺えました。

たかつきかんちょうの講演

●高月 紘氏 京エコロジーセンター館長,京都大学名誉教授
「プラスチックの基礎を学ぶ」

私たちに身近で、よく使われるプラスチックについて,各々どんな性質をもち,どんなところで使用されているのかを分かりやすくご説明頂きました。
プラスチックごみと私たちの生活について,自作のマンガを通して使い捨て素材を使い続けることのリスクやエコへの意識改革の大切さについてよくわかりました。

田中先生の講演

●田中 周平氏 京都大学地球環境学堂 准教授
「マイクロプラスチックと私たちの生活」

プラスチックごみやマイクロプラスチックの影響を受けた生きものたちの動画や写真を使って,現状から,マイクロプラスチックによる生態系や私たちの生活に与える可能性まで先生の研究を中心にお話頂きました。
身近な所に潜むマイクロプラスチック。今後の影響を明らかにする世界先駆的な研究の一部を紹介いただきました。どこで発生して海に流れ込んでいるのか。明らかにすることで,元をただすことができる可能性があります。

堀さんの講演●堀孝弘 氏 京都市ごみ減量推進会議
「脱使い捨てプラ,なぜ,どのように進めるか」

世界的に広がる海洋プラスチックごみの問題。日本も他人事ではありません。日本ででる廃プラの多くが輸出に頼っていましたが,既に主要な国では規制され受け入れできない状況になっています。国内での本気で2R(Reduce,Reuse)への取組が必要とされています。具体的にどうのようなことができるかというお話を頂きました。身近にあるペットボトルの使用を減らすなど,私たちに出来る小さなことから初めてみませんか。

★★★各講演終了後,3名によるクロストークを実施しました。★★★

クロストークのようす

素材「プラスチック」の化学的なお話から,マイクロプラスチックの環境影響調査に向けたマイクロプラスチック収集に関する研究のお話,そして,私たちが脱使い捨てプラスチックに向けての暮らしの中から出来る事など異なる分野でお話を頂いた前半でしたが,後半はそれぞれの講演者の方が一つに並ぶクロストークを開催いたしました。

私たちの普段の暮らしの中でマイクロプラスチックの影響をどの程度考慮すべきか,の質問がありました。マイクロプラスチックは私たちの身の回りに溢れたものであり,タイヤの摩擦によって生じるもの,洋服,化粧品,埃の中など様々なものに混在していて避ける事は不可能なものである。過敏に「あれはだめ,これはだめ」というよりも,それぞれの商品(品物)がどのような影響があるのか考え,今後,自分たちの出来る範囲で環境にやさしい選択をしていくことが,将来的なプラスチック問題の解決につながっていくであろうというお話がとても印象的でした。

当日は多くの質問もカードにて頂戴いたしましたが,時間の都合上,講師の方への質問がとても少なくなりました。
ブログ上でになりますが,お詫び申し上げます。

アンケートでは,「内容はどれも興味深かったが,時間が短かった。もっと長く聞きたかった。」「情報量が多くて理解するのに時間がかかった」など,イベント開催時間に関するお話が多くありました。今後は時間の調整も合わせまして考えて参ります。

また,そのほか「●プラスチックの使用量を減らすライフスタイルに努めたい!」「●化粧品や洗濯からマイクロプラスチックが出ているなんて衝撃的でした。」「●まずよく知る事が大切だと思いました。」「●プラスチックは買ったらついてくる。毎週ゴミの山です。元を替えていかねばと思います。」「●中学・高校で聞かせたい話でした。」

さて,今日は,ペットボトルのお茶に代わって温かいお茶をゆっくり急須で味わいながら「プラスチック問題」に関して少し考えてみませんか?

(きりおか)